とりあえず快適カナダ生活 SI’s diary

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何か選択に迫られた時、経済用語「機会費用」を考える

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

              ー2020.1.1.ー

 

カナダに来て最初の学期、私は経済学入門を選択しました。

 

経済学の基礎となる言葉を学び、日常のどのような場面で経済の考え方が使われているのか、人はどのように行動するのかを経済の視点から学びました。

 

たくさんの経済学的用語を覚えたのですが、その中の一つをご紹介します。

Opportunity Cost:機会費用です。

 

人は様々な場面で選択に迫られます。

そして選択肢の中から一つ選ぶ時、選ばれなかったものが存在します。

機会費用では選ばなかった、言い換えると諦めた選択肢を機会費用と呼びます

 

”費用”という言い方なので損失のように感じてしまいますが、

これは選ばなかったから損失なのであって、

もし選んでいたら利益になります。

 

例えば、

自分にとって5,000円の価値があるコートが3,000円で売っていたとします。

買うか買わないか考えます。

 

買わないことを選んだ場合、機会費用は2,000円です。

コートを買ったなら2,000円得をしたのに、それを選ばなかったためこの利益を得ることができなかった、諦めたと考えるのです。

3,000円を払っているので、費用がかかっているように思うのですが、機会費用のみに焦点を置くと買わないことは機会費用2,000円になります。

 

この機会費用の考え方私には少し難しいのですが、

先生はお金以外のことでも応用できる考え方だと教えくれました。何か選択を迫られた時、機会費用を考えることは大切です。

 

お金を出せば時間が節約できることがあります。

例えば電車代200円出せば5分で行ける場所に歩いて30分かけて行った場合、お金はかかっていますが、25分の機会費用を払うことになります。

 

何かを選ぶ時、実際にかかるお金のことに注目してしまいますが、その時に選ばなかった選択肢にどんな価値があったのか、選ばなかったものを選んでいたら、何を得ることができていたのか。

 

 

日常で応用してみます。

今のまま平穏でいることと、困難へ挑戦すること、二つの選択肢があります。

平穏でいれば心の消耗はないかもしれませんが、何かへ挑戦していたら経験と言う利益を得ることができたかもしれません。平穏でいること、それは経験を得られなかったと言う費用を払っているのです。

 

しかしここで重要なことはこの機会費用は選択によって変わると言うことです。

 

人それぞれ、価値観が違います。

平穏に暮らすこと > 困難へ挑戦すること

平穏に暮らすこと < 困難へ挑戦すること

 

自分にとって価値の高いものを選ばないと損してしまいます。

平穏で暮らすことの価値が1,000万円で、経験を得ることへの価値が10万円の人は平穏で暮らすことを選択するのがベストです。この人が困難への挑戦を選択した場合、平穏でいると言う利益を得ることができません。これもまた機会費用を払っているのです。

 

自分にとっての様々な選択肢、

選んだものの価値と選ばなかった選択肢の価値。

 

何か選択に迫られた時、機会費用を考えてみてください。実質的な金額に潜む本当の損失があります。使いこなすことができるときっと、選んだ選択肢の価値はもっと上がります。

 

 経済は意外と面白いです。