カナダのバスにツンデレされたこと
いつも乗っているバスの車体前側には電光掲示板がついています。
バスそれぞれのルートを示す番号と終着駅です。
表示されているものはそれだけ。いつも同じです。
今日、バスを待っていました。遠くに私の乗るバスが見えます。
遠すぎてよく見えませんが、電光掲示板がパチパチといつもの表示ともう一つ何かの言葉を交互に表示しているようです。
私は恐ろしくなりました。
これまでの経験上、二種類の言葉を表示している時、それはバスの運行の遅れや満車のため乗車できないことを表すからです。
バンクーバーのバス会社はSkyTrainと言います。電車、バス、水上バスなどを一手に引き受ける市民の足です。
現在運営側と従業員はとりあえずの和解をしましたが、ストライキの最中に私の街では電車の早めの営業終了やバスの間引き運転などが実行されました。
私はどの時間帯の間引き運転が行われているか調べずにいたため、いつもより40分くらい長くバスを待ったり、
電車が営業を終わらせてしまったため、電車利用者がバスを利用することになり、1回では乗り切れず次のバスが来るのを待ったり、あまりにも待つ人の列が長かった日は諦めて歩いて帰った日もありました。
ストライキに文句は言えませんが、街灯があるとは言え、夜の道を歩いて帰るのは怖かったですし、雨が降る日もあり少し大変な思いをしました。
- ルート番号・行き先
- 運行遅延や運休の発生
この二つを交互に点灯させていました。
今日、遠くに見えるバスはどうやら何かと交互に表示しています。
ストライキの最中、私のバス停よりも前のバス停で満車なり止まらずに通り過ぎて行ったことがありました。
その日のことが頭によぎります。
また歩いて帰ることになるのか、それとも長く待たないといけないのか....。
「どうか、満車になってませんように」と祈っていました。
すると近づくバスの表示にはなんと
”Happy Holidays”
と書かれていました。
ハッピーホリデー....
クリスマスと新年を祝う言葉です。
ストライキの期間がなかったら、すんなりこの素敵な言葉を受け入れることができたと思うのですが、
あまりにも予想した言葉と違かったため困惑の気持ちが初めに起きました。面食らったのです。
クリスマスと新年にうかれたカナダのバスに、私の心はもてあそばれました。
こんな明るく素敵な言葉も電光掲示板に載せるのですね。ツンデレが過ぎます。
全てのバスでいつでも”Happy Holidays”と表示しているわけではないので、今ではこの特別なバスを見かけると嬉しくなります。
でもこうして油断していると次に運行遅延の表示を見たら、ガッカリの落差がありそうなので、しばらくはバスに心を許すのをやめます。
そしてみなさん、Happy Holidays