街にある奇妙なオブジェ
比較するものがないと、良さってなかなか気がつかなかったり。カナダに来てから日本は”快適”だったなと、感じます。
東南アジアの国を旅行したことがありました。旅行先でちょっと困ったこと、不便なことが起きます。
水道の問題やトイレ事情、日本では当たり前にある家電がなかったり。
少しだけ不便だなぁと、思ってもそれも楽しい思い出になり、日本が快適だったと気づきました。
カナダは先進国です。困ることはほとんどありません。十分です。
ですが、”困らない”と”快適”も違うのだとわかりました。日本は快適で細かな気配りが感じられます。
例えば日本で洋服を買うと、
店員さんは洋服をとてもきれいにたたみ紙袋に入れ、後で私が外しやすいように端を少し折り返してからテープを留めます。
雨の日なら、紙袋にビニールをかけてくれます。そしてずっとニコニコです。
きれいにたたまなくても、折り返しがなくても、ビニールがなくても、無愛想でも私は困りはしません。
ですが、どれもしてもらえると大切に扱われたように感じます。快適なおもてなし。
カナダは十分ではあります
水道の水は飲めますし、 トイレに紙を流せます、冷蔵庫もあります。
でも蛇口にストレートとシャワーを切り替えるレバーはありませんし、トイレの便座はとっても冷たい....
冷蔵庫は開けっぱなしでも警報音は鳴ってくれません。
日本のサービスは過剰なのでしょうか....?
でもその過剰が快適に繋がっているのかな、と感じました。日本のおもてなしは素敵です。
カナダは日本とは少し違った方向に素敵です。
豊かな自然を守るためペットボトルの削減を推奨し、たくさんの場所でウォーターサーバーが設置されています 。
街の至る所に美術作品があり、トイレにまで美しい絵が飾られています。
冷蔵庫に野菜とフルーツがたくさん入っています。
カナダの過剰の部分は心の余裕に繋がっているように思います。
カナダの生活は時間がゆっくりです。
時間に余裕のあるカナダの方には細やかな快適はなくてもいいのかもしれませんし、日本人は快適がないと時間が足りないのかもしれません。
比較対象があるとすぐに悪いところを見てしまいそうですが、快適と余裕に良いも悪いもなくどちらも素敵です。
私の住む街には色とりどりに塗られた魚型のオブジェが様々な場所に設置されています。
ひとつご紹介します。
きっとこの奇妙な物体もカナダ人の心に余裕をもたらすのでしょう。心に余裕が生まれたらこれを芸術と思えるのかなぁ。